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執筆者の写真裕子 小野寺

ADHD混合型と不注意優勢型

更新日:9月29日

注意欠如多動症(Attention -Deficit/Hyperactivity Disorder:ADHD)

 ADHDとは、不注意や多動性、衝動性がみられる発達障害のひとつです。 不注意の面では、忘れ物や失くしものが多い、約束の時間を忘れる、提出物が期限までに間に合わないなどが問題として表れます。 多動や衝動的な面では、順番を待てない、しゃべりすぎて失言してしまう、他の人の邪魔をしてしまうことなどがあります。


 ○混合型と不注意優勢型 

ADHDには不注意と多動-衝動性が共にみられる混合型と、不注意がみられるが多動-衝動性の症状は診断基準をみたさない不注意優勢型があります。


 ○混合型と不注意優勢型の友人関係 

混合型は一般的に社交性があり友達を作ることは問題なくできます。しかし、不注意や衝動性により交友関係を維持することが難しくなってしまう場合があります。 

一方、不注意優勢型は友情関係を始めることが難しいため、いじめや仲間外れになるリスクが高くなるといわれています。 


○混合型と不注意優勢型の診断時期 

混合型は子どもの頃から落ち着きのなさが目立つことや、しばしば怪我が多かったりするため周囲から気にかけられやすいところがあります。そのため、ADHDかなと周囲が気づき早いうちから診断につながることもあります。 

一方、不注意優勢型は、小さいうちは不注意なところを周囲がカバーしてくれることが多いため、ADHDの症状を見逃されやすいといわれています。スケジュール管理や計画を自分で立てなければならない状況になると問題が表面化し診断につながっていくようです。 


 【参考文献】 American Psychiatric Association (2000) Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition. 髙橋三郎・大野裕(監訳 2014)DSM-5精神疾患の分類と診断の手引き, 医学書院. メアリー・V・ソラント, 訳者 中島美鈴, 佐藤美奈子「成人ADHDの認知行動療法-実行機能障害の治療のために-」(2015)聖和書店. 



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