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執筆者の写真裕子 小野寺

Self-stigma

更新日:9月29日




セルフスティグマとは、その人が自分自身に対して抱く差別や偏見のことをいいます。

カウンセリングで発達障害をもつ方とお話をしていると、この“セルフスティグマ”を抱えている人がとても多いなと感じます。


セルフスティグマを抱える人が多いのは、世の中のスティグマがまだまだ多いからではないでしょうか。 

たとえば、発達障害は人の気持ちがわからないと決めつけて排除することや、発達障害の人とは一緒に働きたくないと拒否的な態度をとること、おかしな人と偏見をもつことなどがあります。


 そのようなスティグマが社会にあると、発達障害の人は「発達障害だから排除される」「発達障害なので拒否的な態度をとられる」「おかしな人と思われる」などと感じ、「社会で認められない存在」「世の中で価値のない存在」と自分自身に対し間違ったスティグマをもってしまいます。

セルフスティグマは差別や偏見を受けたことにより当事者の方が抱いてしまうものと考えられます。


社会的なスティグマを減らすことはできます。まずは発達障害に対し正しい知識をもつことでスティグマは軽減するといわれています。

発達障害の特性を理解したうえで発達障害の人と接してみるとわかってくることもあります。

 この人は他者の気持ちがわからないのではなく、受け取り方や表現の仕方に違いがあるんだなとか、おかしい人ではなくこだわりのある人だなとか、他の人にはできないことが得意だから一緒に働くと強い味方になるとか、その人自身をちゃんと見て理解すると偏見はなくなっていくと思われます。


 セルフスティグマはとても深刻な問題です。自分自身に対し「自分は発達障害だから人より劣っている」と差別した思いを抱えることはとても残酷なことです。 

発達障害の人もそうでない人も、まずは障害について知りたいと思うことから始めてください。知りたいと思いすこしずつでも正しい情報を集めて、自分のなかにある偏見や差別などについて考えてみることで、スティグマを減らしていきましょう。 


 【参考文献】

 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部 

スティグマについて 

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