top of page

大学等高等教育における発達障害

2024年11月27日
読了時間: 3分

更新日:2024年12月16日


発達障害

大学にはどのくらいいるの?

どんな支援があるの?


2024年4月1日から民間事業者における障害をもった方に対する合理的配慮の提供が義務化されました。

大学などの高等教育でも国立だけではなく私立学校も合理的配慮の提供が義務となり、より一層障害をもった方に対する学修支援に関心が集まっているようです。


日本学生支援機構(JASSO)の調査よると、大学等(大学、短期大学、高等専門学校)に通う障害をもつ学生数は増加傾向にあり、2023年では58,141人で全体の学生数の1.79%となります。そのうち発達障害をもつ学生は11,706人で、障害をもつ学生の20.1%となっています。

※JASSOが調査した大学等の数は1,168校、学生数3,247,212人。回答率100%。



発達障害には、限局性学習症(SLD)、注意欠如多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)、ADHD+ASDなど発達障害の重複などがあります。

DSMなどの診断基準でいうと神経発達症群としてチックなどもあるのですが、JASSOの調査では上記4つで分類しています。



では実際に支援を受けている発達障害をもつ学生はどのくらいいるのでしょう。

大学等に通う発達障害11,706人のうち支援を受けている学生は8,227人で、おおよそ70%の方が学校での支援につながっているようです。

その内訳は下記のようになっています。



大学等に通う発達障害をもつ学生数(人)

そのうち支援を受けている学生数(人)

限局性学習症(SLD)

309

228

注意欠如多動症(ADHD)

4,090

2,785

自閉スペクトラム症(ASD)

4,929

3,388

発達障害の重複

2,378

1,826

計

11,706

8,227



次にどのような支援がありどのくらいの学校が支援をおこなっているのかを表にしました。


支援内容

実施校(1,168校中)

配慮依頼文書の配布

534

授業内容の代替、提出期限延長等

400

出席に関する配慮

389

講義に関する配慮

359

教室内座席配慮

313

学習指導

280

注意事項等文書伝達

273

履修支援

237

試験時間延長・別室受験

223

解答方法配慮

148

                                 (複数回答あり)


他にもいろいろな配慮がありますが、実施校数の多いものを抜粋して載せています。

大学等に現在通われている方や、今後進学を考えている方など以上参考にしてもらえると幸いです。



ただ、今回調査結果をみて感じたことは、発達障害をもつ人の割合が少ないなということです。大学等に通う学生数が3,247,212人のうち発達障害をもつ学生は11,706人となっています。割合でいうと0.36%です。


文科省が発表している調査では小中学校の児童生徒のうち8.8%に特別な教育的支援が必要だとの結果がでていることから、小中学生の8.8%に「発達障害の可能性」があるともいわれています。(そのように言い切れるかは疑問が残りますが)

それでも、小中学校で発達障害の可能性がある人数と大学に在籍している人数の割合、8.8%と0.36%の違いは何なのか考える必要がありそうです。




【参考文献】

日本学生支援機構「令和 5 年度(2023 年度)大学、短期大学及び高等専門学校における 障害のある学生の修学支援に関する実態調査結果報告書」

文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する 調査結果について」

日本精神神経学会「DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引き」医学書院


bottom of page